自治医大駅、下野市に欠かせないコミュニティFM「FMゆうがお」。開局から3年、共に歩んできた渡邊さんに任期終了を前にお話をうかがいました。
知ってもらうことの難しさ
明るく楽し気な笑い声。下野市民にとって、もっとも耳なじみのあるお声ではないでしょうか。今では姿は見えなくても声だけで「あっミッシーがいる！」と多くの人が気づく地域おこし協力隊の渡邊さん。そんな渡邊さんの活動の舞台となったのがFMゆうがお（2019年12月20日開局）。
初めて市内に誕生する放送局とあって、まずは【“FMゆうがお”を知ってもらうこと】が求められました。「ラジオって？」「コミュニティFMって？」 の疑問に答えていく日々。『開局から半年くらいは“リニア新幹線”くらいの速さで時間が過ぎていくようで大変だったぁ』と当時を振り返ってくれました。着任当初からコロナ禍に見舞われていたこともあり『思い描いていた活動が出来なかった部分も多かった』と言います。それでも3年間の活動が実を結び、今では「聞いてるよ！」と多くの方が言ってくださる存在となった「FMゆうがお」。渡邊さん、スタッフの皆さんの努力がここにはつまっています。
延べ100人を超えるゲストとの番組作り
毎週ゲストの方をお招きして進められた担当番組「ピタっとラジオ」。市長に教育長、下野警察署に石橋地区消防本部消防署の方など、約3年でその数延べ100人は超えるのではないでしょうか。
番組に出演してくださる方のコーディネートも担当していた渡邊さん。「行政情報番組に啓発のために出演してくれませんか？」と声をかけると『快く受けてくださる方ばかりで断られたことがないんです！感謝しかありません』と話してくれました。そんなゲストの皆さんも初めてラジオ出演する方ばかり。開局当初は『不安を軽減するために綿密な打ち合わせが欠かせなかった』と言います。今では『何とかなることがわかった』と笑顔で語る頼もしい渡邊さん。イベントの司会でも予期せぬアクシデントにも瞬時に対応してくれる姿がいつも印象的でした。日々の積み重ねからきていたのですね。
日々の会話からつながった職場体験
地域の中に溶け込んでいく中で象徴的な事案のひとつに職場体験があります。
ある日「うちの子中学生なんだけど“FMゆうがお”で職場体験できない？」と声をかけられたことから渡邊さんが「FMゆうがお」と各学校へ話を繋げ、コロナ禍のため2年間中止だった職場体験が再開した令和4年度に初めて中学生を迎えることができました。
頼もしいネットワーク
一般公募から誕生した「市民パーソナリティ」さんも多く在籍する「FMゆうがお」。そんな仲間たちがとっても頼りになったそう。わからないことや「〇〇食べたいんだけど」と相談すると情報が集まってくるんだとか。渡邊さんにもオススメのお店は？と質問したところ出るわ出るわ。イタリアンなら「バーカロ・カヴァタッピ」さん、中華なら「中華RIN」さん、海鮮だったら「海鮮まんまてい」さん「本気家源天」さん、ホルモンなら「レストラン倉井」、とんかつだったら「高砂食堂」・・・。『どこも店員さんがみんないい人なんですよね。いつの間にか仲良しになっているみたいな』味も人も含めてオススメがいっぱい。市外の人を食事に案内するのもお手の物ですね。
そんな美味しいお店の多い下野市。渡邊さんは下野市に移住して「ウォーキング」を始めたそう。埼玉在住の時は都内に向かうことが多く平均1日1万歩は歩いていたのに、下野市に来てからは1日3千歩以下・・・これはまずい。便利な車生活になりやすい下野市。意識して歩くって大切ですね。夜はちゃんと町が暗くなる下野市、夜のウォーキングは耳をふさがず必ず明かりを忘れずに！
大好きな人がいっぱいの「下野市」
出身は宇都宮市とJターンでもあった渡邊さんに、これから移住を考えていらっしゃる方にアドバイスをいただきました。『下野市は都心とも他市ともまた違い、コミュニケーションをとることを臆さない人たちがとっても多いので、思い切って声をかけてみることが大事』お散歩中のワンちゃんがあまりに可愛くて飼い主さんに声をかけたら思わず話が弾んだり・・・そんなフレンドリーでいて、町は静かで空と田園風景がとってもキレイ！公園も多く『ファミリーで移住をお考えの方に特に下野市はオススメ』という渡邊さん。あたたかく迎え入れてくれるから、『もっと声やラジオを通じてこの町にできることはないだろうか』と考えてしまうそうです。
任期は終了となりますが『会いたい人・大好きな人がいっぱいいるので、遊びに来るのが楽しみ！今と変わらず仲良くしてくれたら嬉しいです！』と語る渡邊さん。 また嬉しいことに「FMゆうがお」では毎週月曜日12時からの「しもつけピタっとラジオ」を担当されます。（2022年10月現在）皆さんこれからもお楽しみに！
